技術 TECHNOLOGY

長期優良住宅を超える、100年住宅

耐震性に優れた構造体を特徴とした(株)MISAWAの100年住宅は、地震に強く劣化対策を施し、一般住宅の1.3~1.5倍の木造を使用、耐力面材を使用し、強度と高耐久・長寿命のすまいづくりを行っています。建物強度については信頼性のある構造計算書(許容応力度計算書、壁量計算書)を実施、設計段階から安全性、快適性を専門的に追求した家を提供します。

集成材を使用

(株)MISAWAの100年住宅は構造体に集成材を使用、無垢材の1.3~1.5倍の強度を持ちます。集成材を用いた構造体に、耐力面材との特質を組み合わせることで、更なる強度が生まれるわけです。 更に、反り乾燥時の割れ、狂い、腐朽、割れ、反りなどが生じにくく、日本農林規格(JAS)により品質が保証されています。強度、耐久性、耐火性、断熱性(鉄の1/300、コンクリートの1/4)に優れた特徴を持っています。 (株)MISAWAの100年住宅の使用される木材、は全国にあるプレカット工場と連携し、CADで設計されたデータを基にコンピューターで制御された加工により精度と品質の高い構造体を提供しています。

木材の含水率を下げる

木の中の含水率を10~15%まで下げることで、木の強度は増し、腐朽、反りや割れ、狂いが生じにくくなり、長期で建物を支え続けられる構造体となるのです。

シックハウス対策

シックハウス対策も万全を期しています。(ホルムアルデヒド VOC)などの放出を抑えるため、JIS/JASの上位等級エフフォースターの建材を標準仕様としています。

耐力壁+集成材

耐力面材を、建物全体に設置、従来の筋交のみの工法による強度より、更に2倍近くの強度で地震や台風時の風に対応します。

出典:木と日本の住まい(公財)日本住宅・木材技術センター

木の強度について

木材、鉄、コンクリートの強度を比較すると、圧縮力に対しては木はコンクリートの9~10倍、鉄の2倍あります。更に引っ張られる力に対しては、木材はコンクートの200倍、鉄の4倍ともいわれています。

剛床工法(耐震性を高める金物工法)

剛床工法とは構造用合板を直接梁に留め、梁、と床の面を一体化させる工法です。 従来の床は、根太と呼ばれる床板を支えるために渡す角材を使用するものでした。一方、剛床工法とは、根太を使用せず、下地の合板を厚くし、梁に直接留め付ける床組の方法のことをいい、根太レス工法とも呼ばれています。剛床工法は、水平方向に対する力に強く、地震や台風によって歪みにくいという利点を持っています。大地震が起こると、躯体への損傷や床のズレが起こってしまうことがあるため、床にも対策をおこなう必要があります。 地震や台風時に建物を損壊や損傷から守るのは耐力壁です。それと同様に重要なのが水平構面(床)です。建物の耐力壁が効果を発揮するには、足元の水平構面(床)に剛性を持たせることが条件です。床の剛性にも耐力壁と同様に倍率があり、この面に剛性を与えて初めて耐力壁が効果を発揮します。(株)MISAWAでは、柱や梁、耐力壁量、床の剛性そして基礎も含め、構造専門家による構造計算により丈夫な建物を実現します。

耐震性を向上させる金物工法

金物工法は、柱と梁の取付部分を金物に置き換えた工法です。柱・梁への断面欠損を少なく安定した高い強度の構造体にする事が出来ます。

木造在来軸組工法で家を建てる際は、建築基準法により柱・梁・土台等の堅結方法が定められています。偏心率を元に、建物の全体のバランスを計算して最適な金物配置を施します。壁面で揺れを少なくすることはもちろん大切ですが、接合部を強化し構造体を守るのが金物工法です。金物工法で今までの在来仕口よりも柱や梁の欠損が約1/4程度に抑えられ、さらに接合部を特殊な金物で補強するため、高い強度の接合部をつくることができます。そのため、金物工法は在来仕口よりも接合部の強度が約1.5倍あると言われており、柱や梁の構造材の損傷を抑える効果も金物工法にはあります。また、接合部を強くすることで在来仕口よりも大きな水平力を受けることができます。さらに、全棟で構造計算を実施し、その強さや安全性を数値で証明しています。家の工法について詳しく知る機会は少ないかもしれませんが、安心・安全な建物、空間をつくるためにも、家の工法は大切なポイントです。

外壁通気工法

壁の中に空気の通り道をつくり、壁を呼吸させる画期的な方法。室内側に防湿層を取り付け、壁体内への湿気の進入を抑え外壁下地材と防火サイディングの間に通気層をつくります。これが湿気や空気の通り道になります。外壁下地材はシート状の防風材だけに比べ、確実に通気スペースを確保する事ができます。住まいを長持ちさせる「外壁通気工法」。この高機能は、これからの住まいに欠かせないシステム工法です。外壁は住宅で最も劣化を注意しないといけない部分です。壁内へ万一湿気が進入しても通気層を通って排出されます。湿気を屋外へだし内部結露を防ぎ、壁内の乾燥状態を維持し、さらに漏水防止により、躯体の劣化を軽減し、住まいの寿命を延ばすことができます。百年住宅を支える、高品質の構造体同様に長寿命住宅を実現します。また棟換気口、軒天換気口などの併用により、住まいをさらに快適で長持ちさせることが可能です。

ベタ基礎

ベタ基礎の構造

ベタ基礎とは、立ち上がっている部分と床一面を、鉄筋を入れたコンクリートで一体化して、大きな面で家の重みを支えます。面で支えたほうが荷重を分散できるので、布基礎より耐震性が高いのが特徴です。阪神淡路大震災以降から普及しはじめ、今では多くの住宅で採用されています。

ベタ基礎のメリット

ベタ基礎は先述の通り、まず耐震性を高めやすくなります。また床下の地面をすべて厚いコンクリートで覆うので、湿気が建物に伝わりにくくなります。そのため湿気による住宅の木材の腐食等の心配も減ります。さらにコンクリートも厚いのでシロアリによる被害も防ぎやすくなります。

防蟻対策

木造住宅の劣化原因は、1位が腐朽、2位がシロアリ被害によるものだと言われています。腐朽やシロアリの被害を受けると修復が必要になりますし、家の資産価値が下がってしまいます。また、被害が大きくなると耐震性能にも影響を与えてしまいます。

住宅の防蟻・防腐工事は、建築基準法で定められており、「構造耐力上主要な部分である柱や筋かい及び土台のうち、地面から1メートル以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、白蟻その他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない」、家を建てるときにシロアリ対策をしっかり考えることはとても大事なことです。

ベタ基礎工法に適した、人体への影響が少ないメンテナンスフリーな防蟻・防湿シート工法

その他のシロアリ対策として、防蟻・防湿シートを使った工法があります。この工法は、ベタ基礎工法の際に基礎コンクリート下部に防蟻・防湿シートを前面に敷き詰める工法です。有効成分は、WHOが認定した、人や動物に最も安全で刺激が少なく、環境にやさしい、そしてシロアリに高い効果のある薬剤(ビトフェリン)です。防蟻効果だけでなく防湿効果も兼ね備え、効果が長期間持続します。このシートはシロアリに対して忌避性能・即効性・少量での効果を持つシロアリ対策・防除アイテムです。

防水

雨漏り、老朽化を防ぐ

塩ビシート防水のメリット

塩ビシート防水はシートを貼り付ける工法なので、下地表面に凸凹があっても仕上がりは均一になります。寿命が長く(ウレタン塗膜防水より長持ち、15~20年)、紫外線やオゾン、熱に対して耐性があります。また、耐摩耗性があるので上を歩行することもできます(ただし軽歩行=特定の人のみがゴム底製の靴やスリッパなどを履いて歩行する程度の想定)。既存の防水層が傷んだ場合は、そのまま塩ビシートを被せて使用することも可能です。施工できる業者が少ないとも言われますが、低コスト・短期間で工事することができる優れた防水工法と言えるでしょう。なお、塩ビシートは若干臭いがしますが、1年ほどで無臭になるそうです。

密着工法(接着工法)

塩ビシートを接着剤などで下地に貼り付ける工法。ある程度の強度が期待できますが通気性がないため下地の状態に影響を受けることがあります。また、接着剤が剥がれてしまうと防水に支障を来すので、下地の状態に注意して施工する必要があります。

機械式固定法

固定ディスクを用いて防水シートと下地を接合する工法。接着剤を用いないので有害物質の心配がありません。固定ディスクを先打ちする工法と後打ちする工法があり、それぞれに長所があります。長期間安定した接合を保つことができるだけでなく、躯体の亀裂や振動の影響をほぼ受けない工法です。下地の影響を受けにくいので、改修工事でも下地処理が最低限度で済むメリットがあります。

動画でわかるMISAWA